価格を動かす六つの要素
大きさと人数。価格の土台は材料の量です。木とガラスの量、ストーブの出力は、室の大きさに比例して増えます。同じ LIBERO の箱型でも、DUO(W1260×D1000)と PRISMA(W2000×D2000)では床の面積が3倍あまり違い、価格は ¥1,950,000 と ¥3,620,000 です。人数で言えば1〜2人と3〜4人の差です。
木材。ANKER の木材はレッドシダー・ヘムロック・スプルース・サーモウッドの四種です。レッドシダーは天然の防腐成分で湿気に強く、断熱性にすぐれます。ヘムロックは反りやねじれが少なく丈夫で、香りが控えめです。スプルースは北欧サウナの伝統的な雰囲気で、肌触りがやわらかい木です。サーモウッドは熱処理で湿気による変形がほぼなく、薬剤を使いません。木は種類と等級で単価が違い、外板・内装・ベンチでの使い分けでも価格が動きます。海の近くの別荘で、外板をサーモウッドに、内装をヘムロックに分けたことがあります。潮風を受ける外側は変形の少ない木、肌に触れる内側は香りの控えめな木。見積りは一種類で通すより上がりましたが、三年目の点検で外板の反りがほとんど無く、分けた意味が出ました。
ストーブ。電気か薪か、そして出力で変わります。電気ストーブは単相200V の電源を使い、室の大きさに合わせて 6kW(2〜3人用)か 9kW(3〜4人用)を選びます。薪ストーブは、サウナ本体とは別のストーブメーカーの製品を組み込み、煙突の基準と消防の確認が加わります。出力が足りないと温まりに時間がかかり、過ぎると無駄になります。ストーブはメーカー保証の対象です。
窓とガラス。ガラスは木より高く、熱を逃がしやすい材料です。景色を取り込むために窓を大きくするほど、耐熱のガラスと枠の費用に加えて、熱を保つための断熱とストーブの出力が価格に乗ります。前面を一枚のガラスにするか、小さな窓にするかで、眺めと冬の温まりの早さが決まります。
付属の棟。一覧で ¥5,000,000 を超える型の多くは、サウナ室だけの価格ではありません。シャワーや休む場所、デッキを一つの棟に収めた物や、複数の棟で組んだ物です。ANNESSO は「サウナに、ひとつの機能を添えて」、TUTTO は「すべてを、ひとつの棟に」。「サウナが ¥7,480,000」ではなく、水まわりと休む場所まで含めた外の小さな建物の価格と読めば、内訳は追えます。
仕上げ。屋根材、外板の張り方、扉の金物、ベンチの角の処理、照明。LAMIERA のように外を金属、なかを木にする型もあります。写真で分かる差は一部で、残りは見えにくい所にあります。床の排水の取り方、換気口の位置、壁の裏の防湿。数年たってから差が出るのはこの部分です。
「高級」の中身
高級という言葉は、値段ではなく、四つの説明が付くことだと考えています。一つ目は素材です。どの木をどこに使い、ガラスは何を入れているか。二つ目は構造です。骨組みの組み方、屋根の防水、壁の中の防湿、床の排水。三つ目は手入れのしやすさです。使ったあとに乾くか、床板を外して掃除できるか。四つ目は保証とお届け後の対応です。ANKER では、構造の強さに関わる変形や損傷、雨漏りは対応の対象です。木の収縮や軽い反り、細い割れ、熱と湿気による色の変化、ヤニ、木目の色むらは、天然木の性質であって不具合ではありません。この線引きを先に示せるかどうかが、高級と呼ばれる物の中身を測る物差しになります。
本体以外にかかる物
本体の価格に、組立て・運搬と設置・基礎・電気工事が加わり、いずれも置く場所を確かめてからの見積りです。納期は受注生産で3か月前後。商品のみの購入は発注前に全額を、工事を伴う場合は着工金として30〜50%を先に支払います。内訳の読み方は費用のページに、消防と建築確認と固定資産税の見方は法令のページに置いています。
メーカーの選び方
屋外サウナのメーカーを比べるとき、見る所は五つに絞れます。
木材。どの木をどこに使うかを、理由とともに答えられるか。外板と内装とベンチで使い分ける根拠が示されるかを聞きます。
ストーブ。出力の根拠が室の大きさで説明されるか。電気なら電源の仕様、薪なら煙突の基準と消防の手順を、見積りの前に示せるか。
保証とお届け後の対応。何が対応の対象で、何が天然木の性質かが書面で分かれているか。雨漏りと構造の変形が対象に入っているか。
図面と仕様書。寸法、木の種類、ガラス、断熱、排水、換気の位置が図面と仕様書に書かれ、見積りの行と照合できるか。
施工。誰が組み立て、基礎と電気を誰が受けるか。窓口が一つか、分かれるか。ANKER では施工までお任せいただく場合、基礎・電気・運搬・組立てを一つの窓口で受け、施工は当社か認定施工店が行います。