ウッドデッキにパーゴラを足すと変わること
まず変わるのは日差しです。梁と格子の影がデッキに落ち、真上からの光がやわらぎます。布のシェードを張れば影は濃くなり、電動ルーバーなら時間ごとに光の入り方を調えられます。
次に雨です。格子だけでは雨は防げず、屋根を掛けてはじめて、雨の日も使えるデッキになります。デッキの板が直接の雨と日差しを受ける時間が減るので、色あせや傷みの進み方もゆるやかになります(一般的な傾向です)。
そして居場所の輪郭です。四本の柱が立つと、デッキのどこにテーブルを置き、どこを通り道にするかが自然に決まります。上階や隣家の窓からの視線も、頭上の梁と屋根でやわらぎます。
デッキだけだった頃は、洗濯物を干す場所だったとおっしゃる方がいます。パーゴラを掛けてからは、朝のコーヒーを外で飲むようになった、と。床に天井の気配が加わると、人はそこに座りたくなるようです
床と梁の素材の組み合わせ
天然木のデッキは、手ざわりと経年の色が魅力です。屋外の木には、硬く重く耐久性の高いハードウッドと、防腐の処理と塗装を前提にするソフトウッドがあり、寿命と手入れはこの差で大きく変わります。人工木は樹脂と木粉を合わせた材で、腐らず塗り直しも要りませんが、夏の表面の熱さと、熱による伸び縮みは確かめておきます。
柱と梁の素材は、床とそろえると落ち着きます。木のデッキに木の梁を渡せば、ひとつの家具のようなまとまりが出ます。アルミの梁は、樹脂やタイルの床と合わせると線が整い、雨の日に使える屋根を載せられます。木のデッキにアルミのパーゴラを合わせるなら、柱の色をデッキの木の色か家のサッシの色に寄せると、二つの素材がぶつかりません。
一体で組むか、別々に組むか
デッキとパーゴラを新しくつくるなら、一体で組む方法があります。HOLZNETZ は、木の柱と梁を仕口金具でつなぐ木構造システムで、床のデッキとフェンスやパーゴラを一体で組み、部材どうしが支え合う構造にします。基本の Base(参考 高さ2,500×幅5,000×奥行2,500mm)から、壁から屋根を張り出す Terrace、下をガレージや駐輪に、上をテラスにする二層の Grandeck、打ち付け工事のいらない箱形の Cube まで、型を起点に敷地に合わせて設計します。屋上では、柱とデッキの骨組みを金具で固定するので、建物の防水層に穴を開けずに置けます。
今あるデッキにパーゴラを足す場合は、柱をどこで受けるかが先です。デッキの板や根太は人が歩く重さを前提にしていて、屋根の重さや風の力を受けるようにはつくられていないのが一般的です。柱はデッキの下の地面に基礎を設けて立てるか、デッキの外側に立てて梁をデッキの上へ渡します。パーゴラルームは柱をコンクリート基礎に固定し、土の地面では柱ごとに基礎をつくります。地面と床の状態は、現地の確認で一緒に確かめます。
パーゴラ付きウッドデッキの寸法と柱の位置
デッキとパーゴラの寸法は、置く家具から逆算します。ダイニングなら1人あたり幅60cmほどで、6人なら幅180cmほどのテーブルが目安です。その周りに椅子を引く余白と、人がすれ違わずに通る60cm以上、すれ違うなら90cm以上の通路を足すと、デッキに要る広さが見えてきます。
パーゴラは、デッキの縁に柱をそろえる置き方と、デッキの内側に柱を入れて屋根を少し張り出す置き方があります。縁にそろえると床と屋根の輪郭が一致して端正に見え、内側に入れると柱が家具の邪魔をしにくくなります。パーゴラルームの Light と Standard は1区画で幅6.0m×出幅4.0mまで、高さは標準2.7mで、それ以上もオーダーできます。幅と出幅は、デッキの寸法に合わせて数センチ単位で決められます。
夜と季節の過ごし方
パーゴラの梁は、灯りを掛ける骨組みになります。パーゴラルームはルーバーにLED照明を備え、色温度を切り替えられます(Light と Premium は3000K・6000K、Standard は3000K・4000K・6000K)。木のパーゴラなら、梁にペンダントや線の照明を掛け、カーテンやシェードを吊って夜の囲いをつくります。
季節ごとの使い方も、屋根の型で変わります。夏の昼は屋根を閉じて日陰を、冬は開けて日だまりを。ヒーターやシーリングファンを足せば、春と秋の夜も外で過ごせます。木の梁につるを絡めるなら、夏に葉が茂り冬に落ちる落葉のつる植物が、同じ働きを季節の手で担います。家具は、デッキの床を傷めないよう脚に当て物を付け、水はけの向きを確かめて置きます。
夜のデッキに伺うと、灯りの位置ひとつで居心地が変わるのが分かります。梁から落とす光はテーブルの上だけを照らし、庭の暗さを残すくらいがちょうどいい。外の夜は、明るくしすぎないことが仕上げです
ANKER & ZIMMER でつくる場合
ANKER & ZIMMER は、デッキとパーゴラを、製品から設計・施工まで一つの窓口でつくります(建設業許可取得済み)。木で通すなら HOLZNETZ の7つの型から、屋外のために強く耐久性のあるハードウッドで組みます。価格はお問い合わせで、受注生産の納期は3か月前後です。
アルミの屋根で雨の日も使うなら、パーゴラルームに WPC デッキを組み合わせます。3×4mの目安で ¥2,145,000〜(税抜)、基礎・電気工事・運搬は別にお見積りします。床は、再生プラスチックのデッキ材 ECO DECK(2,440×120×20mm・1枚 ¥7,000(税抜))や、厚さ20mmの大判タイル(¥8,800〜/㎡(税抜)・100㎡から)からも選べます。家具・照明・植栽も、あわせてご提案します。