工事の費用
電源。ジェット付きはヒーターとポンプを動かす専用の回路が要ります。分電盤から屋外まで配線を引き、防水のコンセントを付ける工事です。浸かる浴槽は電源を使わないので、この項目はありません。
給排水。どちらも給湯と排水の配管が要ります。給湯は家の給湯器から引き、排水は庭なら排水桝へ、屋上なら排水口へつなぎます。ジェット付きはこのうえに、循環ろ過の装置とその配管が加わります。
基礎と床の補強。庭なら、浴槽の下に砕石を転圧してコンクリートの土間を打ちます。屋上やベランダなら、建物の積載荷重を先に確かめ、足りなければ荷重を分散させる工事が要ります。ここが総額の見落としになりやすい所です。
見積もりで最後に膨らむのは、だいたい排水と床です。本体の値段は見て決められますが、排水の先がどこにあるかと、屋上の床がどこまで持つかは、図面を見ないと分かりません。先に図面を送っていただくと、総額の幅がぐっと狭くなります。
毎月の費用
ジェット付きは、水を溜めたまま温め続けます。保温とポンプの電気代、水を保つ薬剤、フィルターの交換が毎月の費目で、使う頻度が低くても、水を張っている限り電気は動きます。
浸かる浴槽は、使うたびに湯を張って流します。かかるのは湯を沸かす光熱費と水道代だけで、使わない月はゼロです。湯量は HALO が345L、OREN が264L、CIRQ が459L です。
設置の条件
耐荷重。湯を張った浴槽の重さは、本体に水を足した値です。私たちの浴槽で、HALO が約560kg、OREN が約474kg、CIRQ が約826kg。ここに入る人の体重を加えます。屋上やベランダに置くときは、この数字を建物の積載荷重と照らすのが最初の一歩です。
排水先。流す先がないと置けません。庭なら排水桝か雨水の経路、屋上なら排水口。一回に数百リットルを流すので、排水口の能力も見ておきます。
給湯。張るのにかかる時間は給湯器の号数で決まります。給湯器から遠い別荘や客室テラスでは、専用の給湯器を近くに置く選択もあります。
凍結と冬。配管に水が残ると、凍って割れます。使わない期間は、浴槽と配管の水を抜いておきます。コンクリート系の素材は、表面に白い粉(白華)が出たり、髪の毛ほどの細いひびが入ったりしますが、素材の性質で、不具合ではありません。
搬入経路。本体だけで110〜256kg(三つの型)。門と通路の幅、屋上ならクレーンか階段かを先に確かめます。
置く場所別に見る
庭。制約の少ない場所です。電源(ジェット付きの場合)と排水の先を決め、土間の基礎を打てば置けます。
屋上とベランダ。費用を左右するのは床の強さと搬入です。重さの数字を先に建物側へ確かめ、クレーンが要るかを見ます。ベランダにジャグジーを、という相談は多いのですが、集合住宅のベランダは共用部で、置けないことが大半です。
別荘。使う頻度が低い場所です。水を溜めて管理し続けるジェット付きは、留守の間の電気と水質が課題になります。来たときに張り、帰るときに抜く浸かる浴槽のほうが手間の形が合います。
ホテル・旅館・グランピングの客室テラス。費用は客室の数だけ掛かるので、一台あたりの工事と維持の差がそのまま効きます。電源も薬剤も要らない浸かる浴槽は、客室の清掃の中で手入れが済みます。
法人向けに
客室テラスの浴槽は写真に写り、客室単価を動かします。既製の四つの型で足りない場合、大きさ・形・色をオリジナルで製作しています。オリジナルの製作は10台以上から承り、フルオーダーの納期は5か月前後です。
テラスの奥行きが足りない客室で、楕円を細く長く引いた浴槽を作りました。既製の型では壁に当たる場所で、二人で入れる長さだけは残しています。施設名は出しませんが、相談の席で実例をお見せします。