置き場所:庭・中庭・屋上・室内
庭は、もっとも計画しやすい場所です。敷地の広さと地盤、地下水の高さ、給排水と電気の取り回しを現地で確かめます。景色の開けた庭なら、縁の無い Infinity Pool が水面を遠くの景色につなげます。
中庭は、建物に囲まれるぶん、外からの視線を切りやすい場所です。どの部屋からも水面が見え、家の中心に水がある住まいになります。晴れた日には、水面の照り返しが室内の天井に揺れる光を落とします。そのかわり、掘削の機械や資材の入る道が限られるので、工法を早めに決めます。
屋上は、水の重さが先に立ちます。水深1mなら水だけで1㎡あたり約1tで、建物の構造から計画する話になります。ANKER & ZIMMER のプールは庭につくる前提です。
室内のプールは、湿気と換気、結露を建物の側で受け止める設計になり、建物そのものの計画の一部です。屋外のプールに屋根や壁を掛けて囲う形も、一般に固定資産税の扱いが変わることがあるので、計画の段階で確かめます。
家の設計との関係:新築と、今の家に足す場合
新築と同時に計画すると、配管と電気の道、掘削の土の運び出し、プールサイドの床の高さを、建物と一緒に決められます。リビングの床とプールサイドの床を同じ高さでつなげば、窓を開けたときに内と外がひと続きになります。泳いだ後に通る道も、浴室や外の水栓まで濡れたまま歩ける順に置けます。ろ過装置とポンプは運転の音と点検の手間があるので、寝室の窓から離し、点検に入りやすい場所を建物の計画の中で確保しておきます。
今の家の庭に足す場合は、機械の入る道と、既にある配管の取り回しが条件になります。ユニットを据える Unit Pool(幅2.35m)は工期が短く、既にある庭に計画しやすい型です。
最後まで決まらなかったのは、プールの大きさではなく、リビングの窓の位置でした。ソファに座ったときに水面が見えるか。その一点で、プールが家の外にあるか、家の一部になるかが分かれます
維持の現実:費用・手入れ・季節
プール付きの家のデメリットとして挙がるのは、維持の手間と費用、泳げる季節の短さです。屋外のプールは夏が中心ですが、ヒートポンプなどで温めれば春や秋も泳げます。Unit Pool のようにスパと一体にしてジェットバスを足せば、泳がない季節も湯に浸かる場所として使えます。泳がない日も、水面は庭の景色として残ります。
漏水は、プールで気を付けたい事の一つです。ANKER & ZIMMER のプールは、漏水と構造の損傷がお届け後の対応の対象になる例で、循環・ろ過設備はメーカーの保証によります。水質とろ過、凍結の管理は、住む方の手入れの範囲です。
プールのまわりを整える:床・目隠し・灯り・植栽
プールの費用には、槽そのものだけでなく、プールサイドの床とデッキ、目隠しと安全のための柵が含まれます。プール付きの家の印象は、水面よりも、このまわりの仕立てで決まることが少なくありません。
床は、濡れても滑りにくいことが前提です。そのうえで、室内の床と色や高さをそろえるか、デッキで柔らかく受けるかを選びます。目隠しは、道路や隣家の二階の窓から、水着で過ごす場所が見えないかを、立った目の高さで確かめます。灯りは、水中と足もと、植栽を照らす三つを分けて考えると、夜の水面が落ち着いて見えます。植栽は、落ち葉が水面に入りにくい位置と樹種を選び、使わない時期はカバーで受けます。
別荘のプールと、留守の間
別荘は、訪れない季節が長い家です。留守の間の水の扱い、凍結への備え、落ち葉の処理を、計画の段階で決めておきます。遠方の別荘でも、図面と写真のやりとりから相談を始められ、現地を確かめたうえで運搬・設置の見積もりを出します。サウナ、アウトドアバス、パーゴラ、家具、植栽を一つの計画でそろえ、プールもその景色の中に置けます。
ANKER & ZIMMER のプール
モデルは三つです。景色の開けた庭や別荘には、水平線と溶け合う Infinity Pool。限られた庭や、工期を短くしたい場合には Unit Pool。決められた輪郭ではなく、その場所に流れる自然の線をたどる Zokei Pool。どれも、敷地と使い方に合わせて案件ごとにフルオーダーで設計します。
毎日泳がなくてもいいと思っています。朝、窓を開けて水面を見る。夜、灯りを点けて水の揺れを眺める。プールは、泳ぐ日より眺める日のほうがずっと多い設備です