設計の前に決める三つ:使い方・視線・手入れ
庭のデザインは、形より先に、三つの問いの答えで決まります。一つ目は、庭で何をするか。眺める、食べる、温まる、子どもが遊ぶ。過ごし方の核を先に決め、その周りに床と囲いを組みます。二つ目は、どこから見られ、どこを見たいか。道路、隣家、2階の窓、そして室内のソファから見える景色です。三つ目は、手入れにどれだけ時間を使えるか。水やり、剪定、掃除の量は、植栽の量と床の素材でほぼ決まります。
あわせて、今の庭の条件を測ります。日当たりの時間、広さと形、水はけ、土の状態。モダンな庭は面が大きいぶん、水が溜まる所があると目立つので、床の勾配と排水の先は最初に確かめます。
打ち合わせの最初に、置きたい物を全部書き出してもらい、その中から半分を外すことが多いです。モダンな庭は、何を置くかより、何を置かないかで決まると思っています
一軒家の庭のレイアウトの型
一軒家の庭は、場所で役目が分かれます。道に面した正面の庭、リビングの前の主の庭、建物に囲まれた中庭、建物の脇の通路。モダンな庭では、それぞれの床と壁を同じ素材の系統でつなぎ、場所が変わっても線が途切れないようにします。
レイアウトの型は大きく三つです。塀と植栽で囲い、外からの視線を切る囲う型。景色の開けた敷地で、塀を低くして遠くの眺めを取り込む開く型。玄関から庭、庭から裏手へと、歩く順に景色を見せる通り抜ける型。どの型でも、床の素材を変えて食べる所と座る所を分けると、壁を立てずに庭を区切れます。
リビングの前の主の庭は、外から見るより、室内から眺める時間のほうが長い庭です。窓の枠を額縁に見立て、正面に木を一本、その後ろに背景の壁を置くと、室内から見た庭が一枚の絵としてまとまります。庭の床の高さを室内の床に近づけると、窓を開けたときに内と外が一続きになります。
広さや日当たりで、選ぶ手も変わります。狭い庭は目的を一つに絞ると、使われる場所になります。広い庭は、床の素材で区画を分け、区画ごとに主役を一つ置く。日当たりの悪い庭は、明るい色の床で光を返し、日陰に強い植物を選び、植える土が無い壁には壁面緑化で緑を足します。
植栽と灯りで、硬い面をやわらげる
モダンな庭の植栽は、本数を絞り、形のはっきりした木を一本、主役に据えます。株立ちの落葉樹は、冬に枝の線が残り、夏は軽い日陰をつくります。下草は種類を一つか二つに絞って面で植えると、床の直線と喧嘩しません。アガベやユッカのように輪郭の強い植物は、モダンな外構と相性のよい選び方の一つです。地面に植えられない場所には、大型のプランターを置きます。BETTI のプランターは、ガラス繊維で補強したコンクリート(GF-RC)でつくる円い鉢で、直径800〜1,070mm、¥176,000〜(税抜)です。
灯りは、光源を見せない間接の光が基本です。塀の天端や床の目地に沿って光を流し、木の根元から枝を照らす。光の線が、昼の直線を夜にもう一度描きます。灰や白の素材には、少し温かみのある光を合わせると、夜の庭が冷たく見えません。
家具は、ソファやテーブルを床の線と平行に置くと、庭の秩序が保たれます。ANKER の屋外家具 ALTANA は24のシリーズから形を選び、317色の生地で仕立てます。
ANKER & ZIMMER のモダンな庭
一般的な外構は、規格の大きさの製品から庭に入る物を選びます。ANKER & ZIMMER は、庭の寸法に合わせて製品の大きさを決め、囲い・屋根・床を一緒に設計します。アルミのパーゴラルームは幅と出幅を数cm単位でオーダーでき、塀・床・植栽・家具・照明までを、製品から設計・施工まで一つの窓口で手がけます。
床も壁も同じ灰色のタイルで仕上げ、緑は株立ちの木を一本だけにした庭があります。最初は寂しく見えないかと心配されましたが、夕方に木の影が床に落ちるのを見て、これで良かったと言っていただきました
南青山の屋上ショールームでは、タイルや石の見本、BETTI の色、家具の生地を並べて比べられます。